我らがヒーペロ人が後の宇宙への旅へと繋がるきっかけとなった、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が開発したシャケナべぃべなる推進機構について、通信データのvol.40とvol.41にて報告したが、ここでは、そのシャケナべぃべなる推進機構を搭載した試作宇宙船の第一号機である、カウンタンク400ぇるぴについて報告したい。
カウンタンク400ぇるぴは、開発したシャケナべぃべなる推進機構が宇宙船の全体に張り巡らされ、あらゆる方向の重力を無指向性に操ることができる構造を有している。そのカウンタンク400ぇるぴを図に示す。
カウンタンク400ぇるぴの周りの外側部は少し色が異なるが、この部にシャケナベぃべが張り巡らされ、さらに、その内側部にはショッパぇエン様が満たされていることが、特徴的な構造となる。ここでは、この宇宙船の試作後に、中央に宇宙服を着た我が父に相当するエビカぁニⅡ世(宇宙服の構造については、通信データのvol.20を参照)が搭乗し、それを写した写真(「エビカぁニⅡ世の宇宙への旅系なるぞⅡ」にも掲載されている図)を示す。
宇宙船の操作の仕方は簡単であり、例えば、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が進みたい方向を意識すると、宇宙船内に満たされたショッパぇエン様を通じてそれが増幅され、シャケナベぃべの重力の推進機構をコントロールする。結果として、その方向に重力の大きさに応じた速さで進むことが可能となる。すなわち、大きな重力が発生すれば(強くその方向に進みたいと意識すれば)、その方向に早く進むこととなり、小さな重力が発生すれば(一応その方向に進みたいと意識すれば)、その方向に遅く進むこととなる。そのようにシャケナベぃべの推進機構は、ショッパぇエン様と連動するようになっているため、著しい技術なくともショッパぇエン様を介して生活しているヒーペロ人ならほとんど操作が可能である。
シャケナベぃべがコントロールできる重力は、一般的な宇宙空間であれば、ヒーペロ星やボボンガ星の間にあるブラックホールの様な巨大な重力地帯以外なら、ほぼ進路方向は意識・意図する方向となる。ただし、ブラックホールの近辺では、シャケナベぃべの推進機構から出力できる最大重力よりも大きな重力が発生しているため、特殊な宇宙航行が必要となる。それについては、通信データのvol.30、および、vol.37やvol.38で報告した通りである。
我が父に相当するエビカぁニⅡ世はそのようなブラックホールの存在を以前から詳しく知っていたためか、試作宇宙船の第一号機である、カウンタンク400ぇるぴと、第二号機である、デアブタンク600ぇすい以外は、予めシャケナベぃべにブラックホールのような個所を回避するような重力コントロールが仕様としてなされている。ちなみに第三号機、第四号機は、それぞれムラルタンク640ぇるぴと、ガヤルタンク600+ぇるぴであるが、市販用の宇宙船は、第三号機のムラルタンク640ぇるぴ以降となり、このタイプ以降は、一般的な星間航空法では、先の仕様からブラックホールの近辺には入り込むことはまずない。
現在の最新型の宇宙船は第五号機で、その名はアベンタンク750ぇるぴである。試作宇宙船の第一号機である、カウンタンク400ぇるぴよりも、シャケナベぃべがコントロールできる重力のレベルが細かくなり、より自在に操作できる上に、星間自動操縦も標準装備となっている。
ただし、我が父に相当するエビカぁニⅡ世がボボンガ星への宇宙航行で使用していたのは、主に第二号機である、デアブタンク600ぇすいである。すなわち、我が父に相当するエビカぁニⅡ世は星間自動操縦のない宇宙船を操っていたことになる。
エビカぁニⅢ世、ここに記す→