通信データ vol.20

通信データのvol.19にて、第一段階エノックの30個体の交信の状態を調べたところ、その各個体が何やら同期していることが分かった。その同期を調べるに際して、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が開発した、エノックとの交信の技術が重要なポイントとなるであろう。そのポイントは、我が父に相当するエビカぁニⅡ世による記録簿のひとつである「ボボンガ星生態系なるぞ」の第一章にも分かりやすく記されている。ここでは、その「ボボンガ星生態系なるぞ」の第一章から引用したい(ただし、正式な宇宙開発などに関する詳しい経緯の著書は、「エビカぁニⅡ世の宇宙への旅系なるぞⅠ・Ⅱ・Ⅲ」に記されている。)

「我らがヒーペロ星人は、ヒーペロ星の母なる物質、ショッパぇエン様に包まれて生活している。そのため、宇宙圏外でもショッパぇエン様のお力を借りなければならない。そこで、ボボンガ星へ飛び立つ前に、我がエビカぁニⅡ世は特別の宇宙服を開発した。」

fig0018

…中略…

「宇宙服の内部は、ショッパぇエン様で満たされ、かつ、両脇のヒョロリー(注)から、ショッパぇエン様の意識を下ろすことができる。これをボボンガ星の地表に充てると、ショッパぇエン様を介してエノックと短時間ならば交信ができた次第である。」

注: 銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球で言えばストローのようなもの

とある。

さらに、我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、我らがヒーペロ星人、ショッパぇエン様、そして、エノックの意識をうまくグラフ化することに成功した。それを示すと下図のようになる。

fig0017

赤が我らがヒーペロ星人の意識、緑がショッパぇエン様の意識、青がエノックの意識となる。

gnuplotで

reset
set nokey
set xrange [-10:10]
set yrange [-3:3]
set term gif animate
set output “enoksync.gif”
n0 = 0
n1 = 2*pi
dn = 2*pi/20
load “enokcom.plt”

としてデータ入力し、”enokcom.plt”を

if(exist(“n”)==0 || n<0) n = n0
plot sin(x-n), sin(x+n), sin(x-n)+sin(x+n)
n = n + dn
if ( n < n1 ) reread
undefine n

としてファイルをロードすると*、我らがヒーペロ星人、ショッパぇエン様、そして、エノックの意識がグラフとなって現れる。

このように、ショッパぇエン様の意識をうまく応用しながら、エノックと交信し、さらにエノックごとの同期を発見したという訳である。しかし、すべての進化の段階のエノックに意識は確認できたが、会話のできるエノックとなると、後期第2段階エノックと第3段階エノックだけであったようである。それに関しては、我が父に相当するエビカぁニⅡ世によるもうひとつの記録簿の「エノック進化系なるぞⅠ」に記されている。

ただし、エノックとの交信を長時間にわたって行うには、さらに、何かの物質のエキスが必要とされたことも判明している。それについては、我が父に相当するエビカぁニⅡ世は「エノック進化系なるぞⅢ」において「エノックに類似した物質」とのみ記載し、多くのことに触れてはいない。そのため、その物質が何であったのかは、我が父に相当するエビカぁニⅡ世以外に詳しくは知らず、未だに推測の域を超えていない。

*: http://kengo700.hatenablog.com/entry/2016/01/16/gnuplot_で実験データのアニメーションを作るを参考

エビカぁニⅢ世、ここに記す→