通信データ vol.105

「あれ、エビカぁニⅢ世殿じゃないの?」

アンプーノ・イゴ星のリヒト・マーガレぁⅢ世殿がこちらに近づいてきた。我がエビカぁニⅢ世は、ホピホぃ(フィッシュカレー)を目の前に、口からショッパぇエン様が垂れた状態であったために、いささか恥ずかしかった。

「リヒト・マーガレぁⅢ世殿。

ひさしゅぶり~でぇす

。」

口からショッパぇエン様が垂れている上に、さらに、声もうわずってしまった。

リヒト・マーガレぁⅢ世:「久しぶりだから、いっしょに食べない?」

エビカぁニⅢ世:「御意ぃひ。」

またもや、声がうわずってしまった。

ちょっとした、高等技術学校時代の同窓会のようになった。

……..

ここで改めて、リヒト・マーガレぁⅢ世殿の出身の惑星であるアンプーノ・イゴ星と改めてリヒト・マーガレぁⅢ世殿を紹介したい。アンプーノ・イゴ星の位置は下図のようになる。

通信データのvol.4vol.10でも記したが、アバルス星雲エカリーテ系団には、恒星のペッカがあり、ヒーペロ星から6億5000万kmだけ離れたるところに惑星があり、その惑星はボボンガ星と名付けられている。また、その間には巨大なブラックホールがあることも通信データのvol.37で記したとおりである。そのボボンガ星の最大の火山であるドカラッチャ火山の噴火による隕石からの隕石に付着していた原核細胞が、我らがヒーペロ人のひげを生えさせたのであるが(通信データのvol.12を参照)、このボボンガ星とヒーペロ星の距離は、おおよそ銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系の地球と木星との間の距離に近いといえば分かりやすいであろうか。リヒト・マーガレぁⅢ世殿の出身のアンプーノ・イゴ星は、ハドゴンG星と惑星のサイズはほぼ同じである。その距離は、図に示すように、ちょうどヒーペロ星から見ると、おおよそ6億万kmほど離れている。すなわち、ヒーペロ星からボボンガ星、ヒーペロ星からアンプーノ・イゴ星の距離は、ほぼ等距離にある次第である。

ただし、アンプーノ・イゴ星は、我が父に相当するエビカぁニⅡ世の働きにより我らがヒーペロ星が国際宇宙学連合体に認められる前から、国際宇宙学連合体に加入している惑星であり、ヒーペロ星よりも文明が進んでいる。

リヒト・マーガレぁⅢ世殿の母にあたるリヒト・マーガレぁⅡ世殿は、その惑星を統治した初の女王でもあり、リヒト・マーガレぁⅢ世殿もいずれはその後継ぎになるアンプーノ・イゴ星人でもある。ちなみに、アンプーノ・イゴ星人の寿命は、ヒーペロ星人と同じく2000年ほどである。

ヒーペロ星の高等技術学校にリヒト・マーガレぁⅢ世殿が来ていたのは、約100年ほど前である。我が父に相当するエビカぁニⅡ世の働きにより国際宇宙学連合体で我らがヒーペロ星が認められたのは、ひとえに我が父に相当するエビカぁニⅡ世が発明した独自の星間の航空法やボボンガ星の探索にあるが、その業績が優れていた噂を聞いて、リヒト・マーガレぁⅢ世殿がヒーペロ星の高等技術学校に留学している。そのことを留学中に聞いたことがある。「エビカぁニⅢ世殿のお父上は、すごい方だったのね。」と、当時いつもほめられていた。

エビカぁニⅢ世、ここに記す→