「それでは、エビカぁニⅢ世殿。そのヒーペロ星の中心部にあるエキゾチックな物質とは、いったいなんであるのか、教えていただきたい。」
ペロリンチョ宇宙工学会の重鎮で、亡き我が父に相当するエビカぁニⅡ世と学会で熾烈な議論をしたことがある、ヒッダーりヒラめぃんⅡ世が質疑した。
「今のところ、何とも判断しがたい物質である。しかし、ヒーペロ星の中心部では通常の重力場が形成されていないことが明らかである。このことから、何らかの物質によって、ヒーペロ星の中心部の重力に影響を及ぼしていることには間違いない。そう確信している。今回はそれを、あえて、エキゾチックな物質としたい。」
と返答した。実は、詳しく聞かれても、我がエビカぁニⅢ世もよく分からない。エキゾチックな宇宙航行だったので、そう名付けたかったのだ。
さらに、ヒッダーりヒラめぃんⅡ世が追いうちをかけるように質疑した。
「それでは、エキゾチックな物質とは、結局エビカぁニⅢ世殿のただの想像上の物質ではないのでしょうか。」
返答に困った。しばらく考えて、こう答えた。
「さらに、ヒーペロ星の中心部に向けて宇宙航行を繰り返すことで、その物質を明らかにしたい
である。」
(実は、今回の宇宙航行は無謀過ぎていささか反省している。そのため、今後は星間自動操縦のある市販宇宙船で、星間自動操縦が標準装備となっているアベンタンク750ぇるぴ、のみで宇宙航行したいのである…。ただし…、星間自動操縦のある宇宙船はヒーペロ星の中心部には行くことがない仕様となっている。ということは、デアブタンク600ぇすいで、今度は自らヒーペロ星の中心部に向かわなければいけないことになる。豪語した…。が …、後悔した。)
「それでは、エビカぁニⅢ世殿。エキゾチックな物質とやらの発見に期待していますぞ。
」
ヒッダーりヒラめぃんⅡ世の高笑いが会場に響いた。元老のサザぇんほターテⅡ世も苦笑いしていた。
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エビカぁニⅢ世、ここに記す→