通信データのvol.27で、第3段階エノックmarkⅢによる所謂エノックが文明をもつきっかけとなったシステムである「エノクラータール (メタン移送システム)」について、報告した。それによって、エノックのアカルー村が真の村的な状態に移行できたことも報告した。この報告は、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が自らのボボンガ星での500年に渡る探索の2大記録簿の一つである「エノック進化系なるぞⅢ」に記されているが、それによって我らがヒーペロ星人は大いに沸いた。我らがアバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星以外にも、他の星に文明の痕跡が認められたからである。ボボンガ星の誕生史を記述した我がエビカぁニⅢ世の祖父に相当するエビカぁニⅠ世による歴史的書「ボボンガ星体系なるぞ」に記されたエノックのアカルー村などの予想(vol.17も参照)を、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が自らの探索で証明したことになる。
その話題は、当時のヒーペロなニュース誌でも一面を飾った。
我らがアバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星の国王
エビカぁニⅡ世の偉業
その当時は、vol.1で話題にした惑星間ワープ的通信技術も開発しておらず、もちろん、星間の航空法の技術もまだ不十分であった。我が父に相当するエビカぁニⅡ世が、500年に渡ってボボンガ星を探索したと言えども、宇宙船の構造も現在と比較して、相当に簡素な構造であった。すなわち、ヒーペロ星が国際宇宙学連合体に加入するずっと以前のニュースである。実際のところ、惑星間ワープ的通信や星間の航空法の技術は、それから700年経過した我が父に相当するエビカぁニⅡ世が1400歳になるまで、待たねばならなかった。しかし、今となっては我らがアバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星以外の他の星に文明があるのは当たり前に考えられる時代となった。国際宇宙学連合体に加入はしていないが、こうして銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球のダレナン博士の研究所にも我らが星からも協力することができるようになったことは、その証でもある。間違いなく銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球も文明をもつ星の一つであろう。
ヒーペロ星人の寿命はここに示したように、銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球の暦で言えば、約2000年に相当する。しかし、我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、先の技術が発達していないころからの宇宙探索のツケであろうか、1600年と他のヒーペロ人に比べて早くに亡くなった。我がエビカぁニⅢ世が100歳の頃である。銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球のヒトの寿命の年齢を70歳とすれば、それで換算すると、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が亡くなったのは56歳ぐらいになるであろう。我が父に相当するエビカぁニⅡ世と高等技術学校で共に学んだ、今はアバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星ペロリンチョ王国の元老であるサザぇんほターテⅡ世はまだ健在であるが、サザぇんほターテⅡ世からは、我が父に相当するエビカぁニⅡ世の素晴らしさについて、よく教えてくれる。やはり我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、アバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星ペロリンチョ王国の国王の中でも特に偉大だったようである。
エビカぁニⅢ世、ここに記す→