通信データ vol.29

我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、500年に渡るボボンガ星の探索を終えた。時に、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が1200歳の頃である。その後も幾度となくボボンガ星への探索が計画され、エノックについて詳細に調べることが提案されるも、なぜか我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、それ以上のボボンガ星への探索をかたくなに拒んだ。その探索の計画の代わりに開発されたのが、通信データのvol.28にあるように、惑星間ワープ的通信や星間の航空法の技術であった。

「なぜ、我が父に相当するエビカぁニⅡ世は、ボボンガ星への探索を中断したのか?」

当時のヒーペロなニュース誌でも話題となった。

ヒーペロなニュース
エビカぁニⅡ世、ボボンガ星の探索を中止する !

我らがアバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星の国王
エビカぁニⅡ世は口を閉ざす

会見でのエビカぁニⅡ世

(ちなみに、上のヒーペロなニュース誌を見ると、銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球の人には、我が父に相当するエビカぁニⅡ世と我がエビカぁニⅢ世との見わけがつきにくいかもしれない。我が父に相当するエビカぁニⅡ世と我がエビカぁニⅢ世問わず、ヒーペロ星人は基本的にどの人も外観はほぼ同じである(ただし、隣国のアッバッス王国のヒーペロ星人は若干だけ外観が異なる)。しかし、ヒーペロ星人は、ヒーペロ星の偉大な創造主であるショッパぇエン様を介して生活しているため、我々の間ではショッパぇエン様の意識を通じて容易に判別できる。外観上の違いをあえて言えば、年齢ととも顔の部分の色が少し濃くなることと、年齢でサイズが異なることであろうか)

我が父に相当するエビカぁニⅡ世の同僚でもあり、現在アバルス星雲エカリーテ系団ヒーペロ星ペロリンチョ王国の元老であるサザぇんほターテⅡ世にも、その探索を中止した理由は生涯言わなかったようである。「第3段階エノックmarkⅢのアカルー村の文明の痕跡の発見の後に、いったい何があったのか?」、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が亡くなった今では、謎である。

唯一の手掛かりとして、ボボンガ星の最後のエノックの調査で調べられた図が、「エノック進化系なるぞⅢ」の最後の章に記されている。

「ショッパぇエン様の意識をうまく応用し、エノックに類似した物質を使って、第3段階エノックmarkⅢと長時間の交信を試みた。そして、互いの意識の中で会話した。その時に得られた意識の状況は…」

enokhiperosync

gnuplotで

num=5
A = ”
do for [i = 1:num] {
A = A . sprintf(‘%f ‘, 1e0/i)
}

set parametric
set term gif animate
set output “enokhiperosync.gif”
set ur[0:pi]
set vr[0:2*pi]
unset key
set ticslevel 0

set view equal xyz

do for [j=1:119] {
t=0.05*j
set view 68,j*1.5,1,1
A=”
do for [i = 1:num] {
A = A . sprintf(‘%f ‘, 1e0/sqrt(1+10*sin(t+i*(2e0*pi)/num)**2))
}
splot for [i= num:1:-1 ] word(A,i)*sin(u)*cos(v),word(A,i)*sin(u)*sin(v),word(A,i)*cos(u)
}

とデータ入力すると*、この図が現れる。

しかし、この図の説明については記されてなく、文章も途中のままで章を校了し、「エノック進化系なるぞⅢ」にはこの図に関する情報が一切ない。それは、亡くなった我が父に相当するエビカぁニⅡ世のみが知っている。

*:http://slpr.sakura.ne.jp/qp/gnuplot-animation/を参照

エビカぁニⅢ世、ここに記す→