我が父に相当するエビカぁニⅡ世の功績はここに示すように偉大である。しかし、ヒーペロ星のペロリンチョ王国の三代目の国王の名に恥じないよう我がエビカぁニⅢ世も、父亡き後、ペロリンチョ王国をまとめなければなるまい。そのきっかけとして、我が父に相当するエビカぁニⅡ世がボボンガ星で起きた謎を解き明かすことが、我がエビカぁニⅢ世の使命として重くのしかかる。
膨大なメモ帳を睡眠学習の結果、通信データのvol.30にあろうように、まだ奇妙な夢しか見ることができていない。もちろん、我らがヒーペロ星とボボンガ星の間の巨大なブラックホールを、我が父に相当するエビカぁニⅡ世はどのように克服したのかの技術も、どこにメモられているのかちんぷんかんぷんである。ペロリンチョ王国の元老で、我が父に相当するエビカぁニⅡ世の同僚であるサザぇんほターテⅡ世曰く、
「エビカぁニⅢ世殿。そう焦るでない。国民は皆、エビカぁニ家のことを信じておる。」
と言ってくれる、も、ヒーペロ星の生態学しかしらなかった我がエビカぁニⅢ世としては、我が父に相当するエビカぁニⅡ世が築き上げた宇宙工学の習得は容易ではない。
我が父に相当するエビカぁニⅡ世のメモ帳には膨大な図も記録されているが、メモの初めの方に面白い図が示されている。この図は、宇宙工学的にはどのような意味があるのであろうか。残念なことに、睡眠学習器でもっても、図の意味はちんぷんかんぷんであった。我が父に相当するエビカぁニⅡ世が若い頃に開発した睡眠学習器ではあるが、何か設定が違うのであろうか?
gnuplotで
set style data lines
set xrange [-12:12]
set yrange [-12:12]
set zrange [*:*]
unset hidden3d
unset key
set ticslevel 0.
set view 50,15 #HBB: ,1,1.7
splot “klein.dat”
とデータ入力すると*、この図が現れる。
Dr.ダレナンに、この図について惑星間ワープ的通信器を使って尋ねてみると、「クラインの壺を示しているのではなかろうか?」との返答であった。ただし、我が父に相当するエビカぁニⅡ世はこの図をクラインの壺として提示したのかは不明である。メモ帳にはクラインのクの字も見当たらない。それも当たり前で、このクラインとは、銀河群天の川銀河オリオンアーム太陽系地球のドイツの数学者のフェリックス・クライン氏のことを指しているらしい。Dr.ダレナンにこのことを教えて頂いた次第である。
ちなみにダレナン博士の研究所の研究助手であるちょろりん氏にもこの図について尋ねてみると、「穴があるけど、穴がない?」と言うことであった。「なるほど…」
*:http://gnuplot.sourceforge.net/demo/singulr.htmlを参照
エビカぁニⅢ世、ここに記す→