通信データ vol.123

リヒト・マーガレぁⅢ世殿:「それじゃ、私から”ぴラミクの穴”に降りて行くわね。」

リヒト・マーガレぁⅢ世殿を先頭に、タコンイぃカⅢ世殿、そして、我がエビカぁニⅢ世の順に”ぴラミクの穴”に降りていくことになった。宇宙船が到着した山頂からの眺めでは、ぽっかりと大きな穴が開いているだけの”ぴラミクの穴”であったが、まじかに見るととてつもなく大きいな口を開けている怪物のようにも見え、恐ろしくなった。前を見ると、タコンイぃカⅢ世殿もやや震えているようであった。

タコンイぃカⅢ世殿:「リヒト・マーガレぁⅢ世殿、ここから何mほどまで降りることになるのかなぁ?」

リヒト・マーガレぁⅢ世殿:「そうね~。40mほどかしら。たぶん底までには1日では着けないと思うので、今晩は途中でキャンプして、明日の昼ごろには着けるかしら…」

タコンイぃカⅢ世殿、エビカぁニⅢ世:「ふ~ん。」

と平気な感じで装いつつも、本音ではタコンイぃカⅢ世殿も(まさか40mも降りなければいけないとは思ってもいなかった。しかも、途中でキャンプなんて…)だったであろう。

リヒト・マーガレぁⅢ世殿:「タコンイぃカⅢ世殿。ぁシュバオロス菌からの信号に何か変化はありますか?」

gnuplotで

set xrange [-10:10]
set yrange [-2:4]
plot sin(x) with lines notitle, sin(x)/x with line notitle

とデータ入力すると(*)、この図が現れる。

タコンイぃカⅢ世殿:「まだ、特に同期現象らしき信号はないようです。」

リヒト・マーガレぁⅢ世殿がタコンイぃカⅢ世殿の通信機器らしき機器の画面を覗いた。

リヒト・マーガレぁⅢ世殿:「赤が私が持っているぁシュバオロス菌で、緑が”ぴラミクの穴”の底からの電波ね。うーん、どうもまだ同期現象らしきものは見られていないわね。もう少し先を急ぎましょうか。」

タコンイぃカⅢ世殿、エビカぁニⅢ世:「御意。」

奥に進めば進むほど、アバルス星雲エカリーテ系団ペッカからの光も徐々に届かなくなってきていた。

*: 山本昌志: gnuplotの精義. カットシステム. 2009.

エビカぁニⅢ世、ここに記す→